『ビリオン』 作:Oroるん
Aguhont Story Record 外伝
『ビリオン』
作:Oroるん
20分
《タングリスニ》
スカミシュ:性別不問 人間 タングリスニの捕虜 ビリオンの配下
ビリオン:性別不問 人間 ベリリの側近
ベリリ:性別不問 人間 タングリスニの皇族
フーリ:性別不問 獣人 アグホント随一の薬師
《リーベル》
テルエス:性別不問 ハーフエルフ リーベルの皇族
《バルナ》
町人A:性別不問 人間 「レストポープ」の住人
町人B:性別不問 人間 「レストポープ」の住人
0:以下本編
ベリリ:(目覚める)
フーリ:っ!目が覚めた!
ベリリ:ここは・・・?私は一体・・・?
ベリリ:ぐっ!頭が痛い!・・・
フーリ:さあ、この薬を飲んで。頭痛がおさまるよ。
ベリリ:貴方は・・・
フーリ:私はフーリ。
ベリリ:フーリ?薬師の?
フーリ:記憶も大丈夫みたいだね。待ってて、テルエスを呼んでくるから。
ベリリ:テルエス・・・殿下?
0:間
テルエス:お目覚めの気分はどうかな、ベリリ?
ベリリ:・・・最悪です。
テルエス:だろうね。
フーリ:ベリリ殿下。貴方に聞きたいことがある。
ベリリ:なんです?
フーリ:ビリオンのことだ。
ベリリ:・・・
フーリ:私たちが会ったビリオンは偽物だった。奴は「顔の下に顔があった」、声を変える魔道具もあった。誰かがビリオンになりすましていたんだろう?
ベリリ:・・・その質問、私に答える義理はあるのでしょうか?
テルエス:ある。
ベリリ:なぜ?
テルエス:ここにいるフーリはね、君の命の恩人なんだ。麻薬漬けになった君の解毒をしてくれたんだ。昼夜休まずにね。
テルエス:フーリがいなかったら君は死んでいたか、良くても廃人だったろうね。
ベリリ:・・・
テルエス:僕の記憶によれば、君のモットーは「貸しは何倍にもして取り返す」そして・・・
テルエス:「借りはすぐに返す」だったよねえ?フーリには大きな借りがあると思うんだけどねえ。
ベリリ:ビリオンのことを話せば、タングリスニの国益を損なうことになる。貴方もタングリスニの皇族なら・・・
テルエス:僕、いまリーベルの皇族だけど?
ベリリ:何を言っている?貴殿がリーベルの皇族?そんな馬鹿な。
テルエス:なるほど、その頃にはもう薬漬けだったわけか。
ベリリ:・・・
フーリ:頼む、答えてくれ。バオジュンZ(ズィー)を作った者として、これ以上の悲劇を止めたいんだ。
フーリ:ビリオンは・・・スカミシュなのか?
0:間
ベリリ:・・・そうだ。
フーリ:っ!
テルエス:スカミシュ?確か、タングリスニの捕虜で、「レストポープ事件」の実行犯か。
テルエス:君の命令で、そいつはバオジュンZの拡散実験をしたんだっけ?
ベリリ:違う!あれは私が命じたことではない。
テルエス:でも、スカミシュはその「レストポープ」で死んだんじゃないの?
フーリ:ああ。私もその場にいた。スカミシュは焼け死んだはずだ。奇跡的に生きていたとしても、スカミシュはバオジュンZに感染していた。バオジュンは長く生きられないはずなのに・・・
テルエス:どういうことか、説明してもらおうか。ベリリ。
ベリリ:・・・あれは、その「レストポープ」事件とやらから、1ヶ月ほど経った頃。
ベリリ:私とビリオンはその事件の火消しに奔走(ほんそう)していて、ようやくそれが落ち着いてきていた。
0:間
0:回想 ベリリの邸宅
ビリオン:ベリリ殿下、バルナの混乱はようやく落ち着いたようです。
ベリリ:今回は手を焼かされたな。もっと穏便に済ませるはずではなかったのか?
ビリオン:も、申し訳ございません。バルナの民間人に罪を着せるはずが、何故か上手くいかず・・・どうも、バルナの皇族が動いた形跡があります。
ベリリ:私やタングリスニの存在は隠し通せたんだろうね?
ビリオン:もちろんです!そこは完璧に情報工作を施し(ほどこし)ましたので、どうぞご安心下さい。
ベリリ:例の捕虜、スカミシュだっけ?奴はなんで暴走したんだ?
ビリオン:見当もつきません。奴にバオジュンZのテストを任せたのが間違いでした。まさか他国でバイオテロを行うとは。
ベリリ:スカミシュは君の監督下にあったんだろう?なら、全て君の責任だよ、ビリオン。
ビリオン:申し訳ございません。
ベリリ:私の評判に傷がついたらどうしてくれるんだ?もしこの件を、あの姑息(こそく)なテルエスに嗅ぎつけられでもしたら・・・
ビリオン:そのようなことは決してございません!
ベリリ:もしあったら?
ビリオン:えっ?
ベリリ:もし「そのようなこと」があったら、君はどうするんだね?
ビリオン:それは・・・
ベリリ:命を持って償うか?
ビリオン:も、もちろん!
ベリリ:偽りを言うな。そんな度胸も無いくせに。
ビリオン:・・・
0:少し間
0:ノック音
ベリリ:ん?
ビリオン:誰だ?
0:扉が開き、ボロ布を被ったスカミシュが部屋に入ってくる。
スカミシュ:ベリリ殿下、ビリオン様・・・
ベリリ:(N)『部屋に入ってきたのは、ボロボロになったローブを纏った、不審な人物だった』
ベリリ:(N)『フードのせいで、その顔をうかがい知ることはできない』
ビリオン:なんだ貴様は?衛兵は何をやっている?
スカミシュ:ビリオン様、私です・・・
ビリオン:何故顔を隠している!?
ビリオン:ちょっと待て・・・その声、まさか、スカミシュ?
ベリリ:っ!
スカミシュ:そうです、スカミシュです。
ビリオン:お前・・・死んだんじゃなかったのか?
スカミシュ:ベリリ殿下、ビリオン様、私は、やり遂げました。
ビリオン:何を言っている?
スカミシュ:バオジュンZの実験は成功です!あれは最高の兵器です!私が実証してみせました!
ビリオン:・・・
スカミシュ:私はタングリスニの為に、ベリリ殿下の為に、命懸けでやり遂げたのです!
ビリオン:ふざけるな!
スカミシュ:・・・は?
ビリオン:き、貴様、自分が何をやったか分かっているのか?貴様のせいで、ベリリ殿下にどれほどご迷惑をおかけしたと思っている!
スカミシュ:私はただ、使命を果たしただけで・・・
ビリオン:何が使命だ!貴様のやったことはタングリスニを危機に陥れる行為だぞ!
ベリリ:そ、そうだ。私が命じたのはバオジュンZの特性の検証だ。それを、他国の町でばら撒くなど、狂気の沙汰だ。
スカミシュ:・・・ビリオン様、どうしてですか?
ビリオン:な、何がだ?
スカミシュ:全て貴方の言う通りにしたじゃないですか?実験場に「レストポープ」を選んだのも、そこに住む住人にバオジュンZを感染させるのも、全部貴方の指示じゃないですか!?
ベリリ:なに?
ビリオン:で、デタラメを言うな!私はそんなこと命じていないぞ!全てお前一人でやったことだろう!
スカミシュ:そんな・・・
ビリオン:衛兵!侵入者だ!であえー!
0:部屋に衛兵たちが駆け込んでくる。
ビリオン:こいつはベリリ殿下に害なそうとする者だ!容赦することはない、殺せ!
スカミシュ:殺す?私を?
ビリオン:そうだ!貴様の罪、死を持って償え!
スカミシュ:どうして・・・ビリオン様、言ったじゃないですか?「命令に従わなかったら命は無い」と。だから従ったんです!
スカミシュ:なのに、私を殺そうとするのですか?そんなのひどい。酷過ぎる。
スカミシュ:私は貴方たちの為に尽くしてきたのに、この手を汚してきたのに・・・そしてこんな・・・
ベリリ:(N)『スカミシュがその身を包んでいたローブを取り去った。その姿は・・・』
スカミシュ:こんな姿になってまで、帰ってきたのに!!!
ビリオン:っ!
ベリリ:ば、化け物!
スカミシュ:・・・
ベリリ:(N)『スカミシュの皮膚は、赤黒く変色し、全体的に焼けただれている』
ベリリ:(N)『顔の右半分が異様に膨れ上がり、右側の眼球も飛び出しかけていた』
ベリリ:(N)『両肩には瘤(こぶ)ができており、皮膚が剥がれ落ちた箇所からは、骨や内臓が露出していた』
ベリリ:(N)『この世のものとは思えない「怪物」に成り果てていた』
ビリオン:ス、スカミシュ・・・
ベリリ:その状態で、何故生きていられるんだ?
スカミシュ:どうです?醜いでしょう?
ビリオン:何があった?
スカミシュ:・・・あの時、私は燃え盛る炎と煙に包まれていた。バオジュンZにも感染し、肉体の変異も始まっていました・・・
0:間
0:回想
0:レストポープの宿屋 火と煙に包まれるスカミシュ
スカミシュ:熱い!熱い!熱い!熱イ!アツイ!アツイ!
スカミシュ:嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ!化け物になりたく無い!こんなところで死にたく無い!
スカミシュ:何か、何か方法は・・・
スカミシュ:(N)『その時、私の目に映ったのは、大量の注射器だった』
スカミシュ:(N)『それは私が作成した、バオジュンZの解毒剤だった。念の為にと量産し、持ち込んでいたものが、カバンからこぼれ落ちたらしい』
スカミシュ:(N)『もっとも、フーリ先生のノートにあった製法によって作ったこの解毒剤は未完成。実際、私に投与しても効果は無かった』
スカミシュ:・・・いや。
スカミシュ:この未完成の解毒剤でも、ひょっとしたら少しは効果があるかも。そう、一本だけじゃなく、大量に投与すれば。
スカミシュ:(N)『上手くいく可能性はあまりに低い。しかし、それ以外に取れる選択肢は無かった』
スカミシュ:頼む!効いてくれ!
スカミシュ:(N)『私は刺した。何十本と言う注射器を』
スカミシュ:(注射を打ちながら)うっ!ぐっ!ううっ!
スカミシュ:(N)『体中のあらゆる動脈、静脈に、注射器を突き刺した』
スカミシュ:(眼球に注射器を刺し)あああああああ!!!
スカミシュ:(N)『錯乱した私は、右の眼球にまで注射を突き刺した。暑さと痛みで、私の意識は混濁(こんだく)していった』
スカミシュ:・・・これは?
スカミシュ:(N)『体が暑い。しかし、これは炎の熱さではない。体内から発熱している。私は体中を駆け巡るエネルギーを感じた』
スカミシュ:グウオオオオ!!!
スカミシュ:(N)『そこで、私の意識は一旦途切れた』
0:間
0:翌日
町人A:ようやく、火が消えたみたいだな。
町人B:丸一日燃えてたもんね。
町人A:化け物もいなくなったし、良かった良かった。
町人B:何も良く無いよ。町中めちゃくちゃじゃないか。これからが大変だよ。
町人A:そうだな。とりあえず、焼け跡片付けるか。金目の物でも出てくるかもしれないしな。
町人B:それ取ったら、泥棒だよ。
町人A:別に構わないだろ。この宿屋の主人夫婦は死んじまったんだし、誰に(咎められることもない)
スカミシュ:(被せて、焼け跡から飛び出し)グアアアアア!!
町人A:ヒィッ!
町人B:な、何で?化け物はみんな死んだはず。
町人A:く、来るな!こっち来るな!
町人B:誰か助けて!
スカミシュ:ガァアアアアア!!!
町人A:(同時に悲鳴)
町人B:(同時に悲鳴)
0:間
0:回想終わり
スカミシュ:バオジュンZに感染し、致命傷になるほどの熱傷を負った私が、何故生き残り、理性も失わなかったのか、正確なところは分かりません。
スカミシュ:大量に投与した出来損ないの解毒剤のおかげか、炎に焼かれたせいか、或いは・・・
ベリリ:?
スカミシュ:昔から、あらゆる薬の実験台にされていましたので、薬に対する耐性があったのかもしれません。
ベリリ:実験台?
スカミシュ:ねえ、ビリオン様。色んな薬、私たちで試しましたよね?
ビリオン:し、知らん!
スカミシュ:何言ってるんですか。
0:回想
ビリオン:さあ、新しい薬の効果を試してみよう。
スカミシュ:ビリオン様、やめて下さい!
ビリオン:大丈夫大丈夫。いま君に飲ませた薬はね、痛みを全く感じなくなるんだ。だから爪の一本や二本、剥がしたところで何とも無いはずだ。
スカミシュ:で、でも・・・
ビリオン:じゃあ一本目(爪を剥がす)
スカミシュ:ギャアアアアアアア!!!
ビリオン:なーんだ、失敗か。時間を無駄にしたな。
0:間
0:回想終わり
スカミシュ:そうやって、私たちを実験台にしてきたじゃないですか?
ビリオン:な、何の話か分からんな!
スカミシュ:・・・そうですか。もう貴方には、何を期待しても無駄のようですね。
スカミシュ:貴方にとって私たちは、ただの「駒」に過ぎなかったんだ。
ビリオン:衛兵!何をしている!さっさとこいつを殺せ!
ベリリ:(N)『スカミシュは衛兵に取り囲まれたが、微動だにしなかった。衛兵たちが弓矢を構える』
ビリオン:射て!
ベリリ:(N)『一斉に放たれた大量の矢が、スカミシュの体に突き刺さった。それでも奴は動かなかった』
スカミシュ:もう傷を負っても痛みを感じない。血も流れない。ベリリ殿下が言った通り、私は「化け物」になってしまった。
スカミシュ:何をしたって無駄なんですよ。
ビリオン:矢がダメなら槍だ!槍で串刺しにしろ!
スカミシュ:だから・・・無駄だって言ってるだろ!
ベリリ:(N)『スカミシュが衛兵の一人を捕まえた。そしてその両腕を掴むと』
スカミシュ:オオオオオオ!!
ベリリ:(N)『まるでパンでも千切るかのように、簡単にその体を真っ二つに引き裂いた』
ビリオン:ヒィッ!
スカミシュ:グオオオオ!
ベリリ:(N)『別の衛兵は、投げ飛ばされ天井に上半身が突き刺さった』
ビリオン:やれ!殺せ!誰か、何とかしろお!!!
スカミシュ:ガアアアアア!!!
ベリリ:(N)『スカミシュはアリを踏み潰すが如く、簡単に兵士たちを葬っていく。部屋の床は血で真っ赤に染まり、死体の山がうず高く積み上げられていった』
ビリオン:ス、スカミシュ!待って(くれ)
スカミシュ:(被せて)ぬうん!
ビリオン:がっ!(首をへし折られる)
ベリリ:(N)『首を折られたビリオンが倒れた。体はうつ伏せなのに、目を見開いた顔面は真上を向いている。その目が、私を見ていた』
スカミシュ:フシュウ・・・
ベリリ:(恐怖で錯乱し)あー!あー!あー!
スカミシュ:ベリリ殿下・・・
ベリリ:(N)『その場で生きていたのは、私とスカミシュだけになった』
ベリリ:ス、スカミシュ。レストポープ事件はビリオンの指示だったんだな?私は何も知らなかったんだ!本当にすまなかった。
ベリリ:君の処遇はちゃんと考える。悪いようにはしない。そうだ!ビリオンの後任は君に任せよう!どうだ?
スカミシュ:私が?ビリオン様の?本気ですか?
ベリリ:もちろんだ!
スカミシュ:嘘だ!
ベリリ:ヒッ!
スカミシュ:こんな化け物を側に置く気なんかないでしょう?適当なことを言うな!
ベリリ:なあ、助けてくれ。悪いのは全部ビリオンなんだ!
スカミシュ:では貴方には何の責任も無いと?
ベリリ:いや、それは・・・
スカミシュ:ビリオン様も、ずっと貴方を恐れていた。成果を上げようと必死だった。だから、私にあんなことをさせたんだ!
スカミシュ:全ての元凶は、貴方なんですよ、ベリリ殿下。
ベリリ:た、頼む。どうか命だけは、お助け下さい。何でもするからどうか!(土下座しながら)お願いします。お願いします!
スカミシュ:・・・
ベリリ:スカミシュ様!
スカミシュ:・・・そうだ、いい事を思いついた。
ベリリ:?
スカミシュ:他国にスパイを送り込む為に、ビリオン様が研究を進めていたメソッドがあったはず。
ベリリ:それが?
スカミシュ:ベリリ様、仰いましたよね。私をビリオン様の後任にして頂けると。
ベリリ:あ、ああ。
スカミシュ:「後任」ではなく「本人」になるのはいかがでしょう?
ベリリ:?
0:間
ビリオン:(鏡を見て)すごい!どこからどう見てもビリオン様だ!声はどうです?
ベリリ:完璧にビリオンの声だよ!素晴らしい、誰もが君をビリオンだと思うだろう!
ビリオン:体格はかなりゴツくなりましたが、まあ簡単にはバレないでしょう。
ベリリ:ああ!今日から君は私の側近だ!
ビリオン:それはそう・・・ですが、仕上げをしないとね。
ベリリ:仕上げ?(注射を打たれ)うっ!
ビリオン:ふふふ。
ベリリ:いま、私に何を注射した?まさか、バオジュン・・・
ビリオン:いいえ、違いますよ。まあ、貴方が作らせたものには変わりないですが。
ベリリ:私が?・・・何だこれ、視界が・・・
ビリオン:それだけですか?
ベリリ:くっ・・・クックックッ・・・アッハッハッ!
ビリオン:これは貴方が密売していた麻薬です。良い気持ちでしょう?
ベリリ:(笑いながら)何故、こんな、ことを?
ビリオン:貴方は抜け目のない方です。信用などできませんからね。まあ貴方を殺して私がベリリ殿下になりすますのも考えたんですが・・・こちらの方が面白いですから。
ビリオン:さあ、もう一本。
ベリリ:(笑いながら)やめろ!一度にそんな大量に打ったら!
ビリオン:だあーめ(注射する)
ベリリ:あああああああ!!!
0:間
0:回想終わり
ベリリ:・・・そこから今までの記憶ははっきりしない。ずっと夢を見ているようだった。いま見えているものが、現実なのか、幻覚なのか、わからないまま、ずっと・・・
テルエス:・・・
フーリ:スカミシュ・・・
ベリリ:これが私の知る全てです。
フーリ:スカミシュは、今どこにいるんだ?
ベリリ:私に分かるわけないでしょう?ただ・・・
フーリ:ただ?
ベリリ:これは私の憶測だが、これで終わりではない。アイツはまだ何かを企んでいる。それも、これまでの比ではないくらいの、とんでもないことを・・・
0:間
0:ビリオンの秘密研究所
ビリオン:(荒い息使い)うぐっ!ぐううう・・・薬、薬を!
0:大量の錠剤を飲む
ビリオン:(荒い息使い)発作の間隔が短くなっている。もう、時間がない。
ビリオン:早く完成させなければ。
0:ビリオン、大きなフラスコに手を添える
ビリオン:この・・・バオジュンΩ(オメガ)を!
終わり
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